肌が弱い(皮膚のバリア機能の低下)ため、様々な要因によって湿疹を繰り返し、慢性に経過する病気です。以前は遺伝で治らないと言われていましたが、小さなお子様でもしっかりと適切な保湿をしてあげることで、かなり症状が改善することが分かってきました。
皮膚の一番外側には微生物や物質の侵入を防いだり、水分の喪失を防いでくれる角層があります。そのバリア機能が通常の人より弱いため、様々な刺激やアレルギーの抗原が入り込んで炎症を起こします。
子供の要因は食物・細菌・汗・身近な生活の中にあるアレルゲンが多いのに比べ、大人になると精神的ストレスが大きな割合を占めるようになり、症状の出方も変化してきます。その為、個人個人の誘因を見つけ出し改善していくことが治療上とても大切になります。
【原因】悪化誘因の検索と対策
①アトピー素因の確認
②アレルギー検査を行う
③パッチテスト
外用剤(ステロイド軟膏・タクロリムス軟膏・保湿クリーム)
ステロイドの使い方と注意点
プロアクティブ療法
内服薬
漢方薬・抗アレルギー剤。
光線療法(308エキシマーシステム)
ターゲット型の中波紫外線治療器で、湿疹や痒みの部位に照射することで、かなり痒みが取れ、硬くゴワゴワした肌の改善もみられます。1〜2回/週が効率よいのですが、なかなか来られない場合は1回/2週から1回/月でも照射によって効果がみられます。痒みの軽減から掻破しないことによって皮疹も改善してくるので、結果ステロイド剤の使用も必要なくなってきます。
光線療法は予約制をとっていますので、電話あるいは受付で予約を取ってください。
- 治療費
スキンケア(ドライスキン対策)
保湿剤によるこまめなスキンケアはとっても大切です。汗・汚れ・乾燥・衣類などの外的刺激によるバリア障害を避けるよう心掛けてください。
季節によっても刺激は様々です。冬は湿度が極端に少なく、乾燥が著しくなります。室内の加湿をしたり、綿素材など静電気や刺激が加わりにくい衣類を選びましょう。
また、夏は湿気が多く、一見乾燥を感じなくても肌は過敏になっています。汗などが刺激になり痒みを生じます。また掻破痕から細菌感染も起こしやすいので、汗をかいたらこまめに拭くなど、肌を清潔に保つ心がけも必要です。
スキンケア商品
・低刺激スキンケア商品
(ビューティフルスキン・
NAVISION DR バリアシリーズ)
・保湿クリーム